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2016年12月10日(土)

年金カット法案に懸念

参院厚労委で参考人

倉林議員質問

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(写真)意見陳述する参考人の(左から)茶谷寛信、玉木伸介、西沢和彦、山崎泰彦の4氏。手前右は質問する倉林明子議員=9日、参院厚労委

 「年金カット法案」の参考人質疑が9日の参院厚生労働委員会で開かれました。年金支給額を抑制するマクロ経済スライドは必要とする参考人からも「基礎年金が削られすぎる」と懸念の声が出るなど、課題が浮き彫りになりました。

 日本総合研究所の西沢和彦主席研究員は、年金カットはやむを得ないとしながら「2050年まで延々とスライドが続くと購買力がどんどん低下する。マクロ経済スライドは基礎年金を痛めてしまう」と述べました。

 大妻女子短大の玉木伸介教授は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の、インハウス運用(自家運用)について「相当慎重に対処すべきだ」と指摘。「巨大な機関投資家が政府機関として存在すること自体、立ち止まって考えるべきだ」と根本的な疑義を呈しました。

 全日本年金者組合の茶谷寛信中央執行副委員長は、法案について「将来の年金水準が不明確。制度の維持より生活の維持を」と批判。「年金は所得再配分であるべきだ。労使が拠出する保険料と租税を通じて再配分が応能負担で行われるべきだ」と主張しました。

 日本共産党の倉林明子議員は、株式運用で損失が発生した場合はどうなるのか質問。西沢氏は「損失はマクロ経済スライドの長期化を通じて解消するしかない。30年、40年後につけが回ってくる」「今の制度は長期運用に対応していない」と述べました。

 倉林氏は「マクロ経済スライドで基礎年金が傷む」として対策を質問。神奈川県立保健福祉大学の山崎泰彦名誉教授は「1200万人に厚生年金を適用拡大する、拠出期間を65歳まで伸ばす、などすればマクロ経済スライドはいらなくなる」と答えました。


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