2016年12月10日(土)
福島第1廃炉・賠償などに21.5兆円
国民負担で東電・原発延命
経産省試算
経済産業省は9日、東京電力の「経営改革」などを検討する非公開の有識者会議「東京電力改革・1F問題委員会」(東電委員会)を開き、福島第1原発の廃炉や損害賠償・除染などの事故費用が21・5兆円になるとの試算を公表しました。
2013年時点で想定した11兆円から倍増。とくに廃炉費用は溶け落ちた核燃料の取り出しで4倍の8兆円に膨らんでいます。増大した費用は税金や電気料金に上乗せされ、国民負担増につながります。
有識者会議は、東電に資金援助するための交付国債枠を現在の9兆円から13・5兆円に拡大するとしました。また同日開かれた別の有識者会議では、電力自由化で新たに参入した、原発を持たない新電力にも廃炉や賠償費用などを負担させる仕組みの導入や原発再稼働を後押しする施策などを内容にした「中間取りまとめ」案を提示。これらは東電と原発の救済・延命策で、とめどない国民負担増につながるものです。
東電委員会の提言骨子案では、送配電や原発で再編・統合に向けて、他社と「共同事業体」を設立するとし、新潟県の柏崎刈羽原発については「他電力の協力もちゅうちょなく要請」と明記。審査中の2基の再稼働で年間1000億円の効果が見込めるなどと、再稼働を「重要課題」に位置づけています。