2016年12月8日(木)
「部落差別」永久化法案
議論通し廃案目指す
穀田氏会見 参考人の意見重い
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日本共産党の穀田恵二国対委員長は7日、国会内で記者会見し、与党などが8日の委員会採決を狙う「部落差別」永久化法案(「部落差別解消推進法案」)について、「参考人質疑を通じて、新たな差別を生む危険が明白になった。このまま成立させたのでは危ういという意見が出されたことを、法案提出者は重く受け止めるべきだ。今後の議論を通し、廃案を目指す」と表明しました。
穀田氏は、「もともと2002年に同和行政が終結し、今の到達点をどう評価するかということが大きな焦点だった」と指摘。「全国地域人権運動総連合の参考人から、『国民の多くが日常生活で部落問題に直面することはほとんどなくなり、部落問題解決の著しい前進があった』との指摘があり、自由同和会推薦の参考人からも『被差別グループに対する差別を、日本はうまくなくしてきている』という発言があったことは大事だ」と強調しました。
穀田氏は、参考人が部落解放同盟による1985年からの「部落解放基本法案」の制定運動の経過などにふれ、今回の「部落差別」永久化法案が、表現の自由を侵害し、暴力的な「糾弾」を合法化するものだと指摘していた点はメディアにとっても重大だと指摘。1984年に日弁連が、マスメディアにおける解同タブーを指摘していることについても触れました。その上で、「法案は、部落解放同盟の綱領を下敷きにして、“何をもって部落差別とするか”について書かれており、部落差別の概念規定もなく、勝手な解釈が行われる危険性がある」と警鐘を鳴らしました。