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2016年12月1日(木)

塩崎厚労相不信任決議案に対する高橋議員の賛成討論

衆院本会議

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 日本共産党の高橋千鶴子議員が11月29日の衆院本会議で行った、塩崎恭久厚労相不信任決議案への賛成討論(要旨)は次の通りです。


 数の力による採決強行に満身の怒りを込めて抗議をします。

 忘れてならないのは、閣僚などによる国会軽視の発言が相次いだことです。山本有二農水大臣は、10月18日の佐藤勉議運委員長のパーティーでの発言など、2度も謝罪しました。萩生田光一官房副長官は強行採決を「田舎のプロレス」に例えました。安倍晋三総理自身が、厚労委員会の質疑において、年金カットという野党の指摘にいらだちを隠さず、「私の述べたことを全くご理解いただいていないようでは、これでは何時間やったって同じじゃないですか」と言い放ちました。このような発言が出るということ自体が、安倍政権の国会軽視とおごりを表しています。

 (11月)25日の参考人質疑を当日の開始直前に議決したことは、異例中の異例と丹羽秀樹委員長も認めました。年金法案審議は5回中4回、今国会通しての委員会では9回中7回も、理事会合意もなく委員長職権で開会したあげく、わずか19時間で強行採決を行ったのです。

 塩崎(厚労)大臣は、山本農水大臣の問題発言があった佐藤議運委員長のパーティーに出席していました。11月18日、民進党の柚木道義議員の質問に対し、自らの発言を悪びれることもなく明かしています。「よく強行採決だなんて演出をしようとする野党ですが、われわれは全くそういうつもりもないし、そんなことをやっているつもりはないが、いろいろな演出をしてくるというような発言をした」というものです。正直驚きました。数の力の前に野党が必死の抗議をすることを「演出」だと言ってのける大臣は許せるものではなく、不信任は当然です。

 公的年金は老後の支えです。40年間会社勤めをしてやっと老後は楽になる、と思っていたのに、十数万円という少なさに絶望する人、年金受給年齢が先送りされ、やむなく少ない年金を受け取っている人、80歳過ぎても働かざるを得ない人など、年金の動向は最大の関心事です。

 今回、「マクロ経済スライド」を確実に発動させ、“物価が上がっても賃金が下がれば賃金に合わせる”という賃金スライド制度との合わせ技によって、「100年安心」どころか、年金は下がり続けるのです。それを「将来年金確保法」と称して、「高齢者が今少し我慢すれば将来世代の年金が増える」かのような説明は、断じて許せません。

 国民年金の平均は月約5万円、厚生年金でも最も多い層は月9万〜10万円程度です。そこから数百円、数千円と減っていくことは、命に直結する大問題ではありませんか。それを痛みに思わないばかりか、国民の年金保険料積立金を、株運用で5兆円、10兆円と損が出ようが、長期運用だから問題ない、と開き直る姿勢こそが厚労大臣に最もふさわしくないというべきです。


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