「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年11月30日(水)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「今日(こんにち)我々の中(うち)誰でもまず心を静めて、彼(か)の強権と我々自身との関係を考えて見るならば、必ずそこに予想外に大きい疎隔の横たわっている事を発見して驚くに違いない」▼石川啄木が「時代閉塞(へいそく)の現状」を論じたのは1910年でした。この年、社会主義者らを大弾圧した大逆事件や韓国併合が起き、日本は出口の見えない冬の時代に突き進んでいきます。啄木はその閉塞をもたらしているのは、あまねく国内にゆきわたっている強権である、と▼翻っていまの日本はどうか。年金やTPPという国民の暮らしや権利を左右する法案を、国会での数にものをいわせて強行に次ぐ強行。しかも安倍首相みずから「こんな議論、何時間やっても同じ」と、反対意見に耳を貸さない無法ぶりです▼きのう国会で自公と維新は会期の延長をまたも強行しました。あくまでも自分たちがやりたいことを押し通す、問答無用の姿勢▼「安倍政権は、民意無視の強権政治に頼るほかに、いまやこの国を統治する術(すべ)をもてなくなっている」。日本共産党の第27回大会決議案にある分析です。それは「強さ」ではない、古い自民党政治が深刻な行き詰まりに直面し、国民との矛盾を広げていることの表れ―▼啄木は日本の現実に立脚しながら、「強権」の存在に対して身構え、若者たちに呼びかけました。「我々は一斉に起(た)ってまずこの時代閉塞の現状に宣戦しなければならぬ」。それから1世紀余。いま権力の横暴に抗し、新しい時代を切り開く共同の力はたしかに。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって