2016年11月25日(金)
業界損失 国民に転嫁
金融機能強化法等改定案 大門氏が反対
参院財金委
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参院財政金融委員会は24日、金融機能強化法等改定案を自民党、公明党、民進党などの賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。日本共産党の大門実紀史議員は反対討論で、本来、銀行や保険会社、その業界が負うべき損失負担やそのリスクを国民に肩代わりさせるものだと批判しました。
改定案には、銀行等保有株式取得機構の株式買い取り期間を5年延長する内容が盛り込まれています。
銀行が自己資本相当額を超えて株式を保有することは規制されており、機構はその処分の受け皿として2002年に設立されました。
この日の質疑で大門氏は、自己資本相当額を超える株式を保有している銀行は、現在、基本的に存在しないと指摘。機構は制定時の株価低迷に対する緊急経済対策だったこともあげ、「延長する理由はない」「現在の状況下で延長を認めれば、今回の5年に限らず際限なく延長されるのではないか」と追及しました。
麻生太郎金融担当相は「今回の5年でほぼ終わらせられる。そのように考えて計画を立てている」と答弁しました。
大門氏は、機構が株式を買い取るばかりで売却が進んでいないことを指摘し、「機構の出口論が焦点になる。店じまいを考えて、市場に株を出す方向を考えるべきだ」と述べました。麻生氏は「もっともな指摘だ」と応じました。