2016年11月23日(水)
諫早開門調査求める
衆院委 田村氏 和解待たず対策を
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日本共産党の田村貴昭議員は21日の衆院決算行政監視委員会の分科会で、諫早湾干拓事業をめぐる開門差し止め裁判の和解協議に関し、国の姿勢をただしました。
田村氏は、農水省が計画する「有明海振興基金」について「和解協議が成立しなければ、基金がスタートしない」と説明していることを批判。「有明海再生のためには、裁判や和解協議にかかわらず、調査活動や技術開発、対策事業等が必要だ」と強調しました。
農水省の佐藤速水農村振興局長は「有明海特措法に関連して行われてきた調査・研究などの取り組みは、必要に応じて行っていくべきものと考える」と答弁しました。
田村氏は、熊本・福岡・佐賀の3県漁連・漁協が政府への要望書で、和解協議が不成立なら有明海再生の予算も減額するという国の説明は容認できないと抗議していると指摘。礒崎陽輔農水副大臣は、山本有二農水相が「感情を害することがあり、不本意だった」と述べたと紹介しました。
田村氏は「真摯(しんし)に反省すべきだ」と批判し、「福岡高裁の確定判決に従い、開門調査を行え。被害を食い止めるため、農漁共存、農水省としての責任を果たせ」と強く求めました。