2016年11月20日(日)
なんだっけ
過労死が続く電通ってどういう会社?
Q 電通って、どういう会社?
A さまざまな企業や団体からの広告を請け負う広告代理店です。広告事業に加え、経営・事業コンサルティングなど、幅広い業務を展開し、広告業界では国内トップです。創業は1901年7月。資本金は746億981万円、従業員は7261人で、子会社などを含めた連結従業員は4万7324人と発表されています。
Q 過労死・過労自殺が相次いでいるけれど…。
A わかっているだけで、これまでに3人の過労死・過労自殺がありました。新入社員だった高橋まつりさん(当時24歳)が昨年12月に過労自殺し、今年秋、労災認定されました。また、1991年には当時24歳の男性が入社2年目で過労自殺し、2000年の最高裁判決で、電通の責任を認めました。2013年にも30歳の男性が過労死しています。
Q 相次ぐ背景は?
A 全社的に残業時間を少なく見せかける過少申告のまん延が疑われます。高橋さんの場合、うつ病の発症が推測される前、1カ月の残業時間は130時間でした。しかし、残業時間の上限を決める三六協定では月70時間とされ、高橋さんの10〜12各月の残業時間もギリギリ70時間以内に抑えられていました。
東京労働局などが労働基準法違反などの疑いで電通本社と支社3社を強制捜査しています。電通での実態の解明・是正とともに、労働時間の上限規制、終業から始業まで一定の休息時間を設けるインターバル規制の導入など法規制の強化が求められています。
(2016・11・20)