2016年11月20日(日)
戦争法で初の派兵
青森駐屯地 壮行式開く
見守る家族 |
内戦状態の南スーダンに派兵されるPKO(国連平和維持活動)第11次派遣隊の壮行式が19日、青森駐屯地(青森市)で開かれ、陸上自衛隊第9師団を基幹とした隊員約350人と家族約300人が参加しました。
安保法制=戦争法に基づく新任務「駆け付け警護」と「宿営地共同防護」が付与され、任務遂行のための武器使用が可能になります。戦争法に基づく初めての海外派兵です。先遣隊約130人が20日、青森空港を出発。主力部隊は12月中旬までに順次、派兵されます。
稲田朋美防衛相は訓示で、新任務付与について、「自衛隊の国際平和協力の歴史の中で、新たな一歩となる」と強調。第11次隊の田中仁朗隊長は記者会見で、「武器使用の細部について(の説明)は安全確保のため控える」とした上で、「武器を使わないといけない場面では、法の枠組みの中で武器が使えるように訓練してきた」と強調しました。
今回の部隊には、過去最高となる15人の女性隊員が含まれています。10代の隊員も数人いるといいます。家族席では乳幼児を抱えた女性の姿が目立ち、式典の最中も、子どもの声が響き渡りました。
同日、青森市内では20日に告示される青森市長選必勝に向けた青年リレートークが行われていました。同市在住の男性(37)は「震災のとき自衛隊は復興支援にすごく頑張ってくれて、今でも感謝する思いだ。稲田防衛相は、もしも南スーダンで隊員に何かあった場合は『私が責任をとる』と発言した。命がかかっているのに、責任とって済む問題ではないし、安易な考えで戦地に派遣されてしまうのだと思った。自衛隊員と私たち国民の命の重さは同じだ。無責任な安倍政権のもとで隊員を戦地に送らせたくない」と力強く訴えました。