2016年11月17日(木)
いじめから子の命守れ
大平議員「寄り添って支援を」
衆院文科委
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日本共産党の大平喜信衆院議員は16日の文部科学委員会で、いじめを苦に自殺する子どもたちが後を絶たない問題を取り上げ、「子どもたちの声に耳を傾け、何より子どもたちの命を守れ」と政府に迫りました。
学校がいじめを把握していたにもかかわらず、自殺に至った場合が問題です。大平氏は、対応の誤りとして▽加害者に謝罪をさせて終わったことにする▽教員が「いやだと言えないあなたも悪い」と被害者の責任にする―といった事例を紹介し、「まず、いじめられている子どもの安全を確保すること。加害行為をする子どもに、いじめは人権侵害だと理解させるとともに、背景を想像し、寄り添って支援することが不可欠だ」と指摘しました。
また、いじめ解決のためにも教員の多忙化の解消が必要で、とりわけ35人学級はただちに進めなければならないと主張しました。松野博一文科相は「必要な定数の確保に全力で取り組む」と表明しました。
大平氏は、「わが子がなぜ命を絶たなければならなかったのか」という、いじめで自殺した子どもの遺族の思いを紹介。学校側が調査結果を明らかにせず、やむなく裁判に至った鹿児島県出水市の例を示し、「隠蔽(いんぺい)できない仕組みづくりはまったなしの課題だ」と強調しました。松野文科相は「保護者が事実関係を知りたいのは当然。学校や教育委員会で事実関係が隠蔽されることはあってはならない」と答えました。