「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年11月17日(木)

部落差別を永久化

衆院委 歴史逆行の法案可決

藤野氏反対討論

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

写真

(写真)反対討論に立つ藤野保史議員=16日、衆院法務委

 「部落差別」永久化法案(部落差別解消推進法案)が16日、衆院法務委員会で、同法案を提出した自民、民進、公明3党と日本維新の会などの賛成で可決しました。日本共産党は反対し、藤野保史議員が反対討論に立ちました。

 法案に「部落差別」の定義がない問題で、藤野氏は、重大なのは法案提出者が「部落差別」とは「部落の出身者」に対する差別として「明確に理解できる」と答弁したことであり、「この説明は『部落解放同盟綱領』に書かれている定義と同義だ」と指摘。かつて、解同を中心とした特定団体の圧力で行政が主体性を失い、不公正・乱脈な同和行政の横行を許した痛苦の歴史を示し、「解同綱領を法律に盛り込むなど許されない」と批判しました。

 さらに、法案が国と自治体に義務付ける「実態調査」は、旧対象地区を掘り起こし、対象住民を洗い出すことになると指摘。「当該地区の住人を『同和関係者』と『そうでないもの』に区分けする調査自体が許しがたい人権侵害にほかならない」と強調しました。

 藤野氏は、法案は調査を繰り返し行い、国や地方自治体に必要な施策を行うことを求め続けるもので「部落差別の解消どころか、差別の固定化・永久化につながる」と批判しました。

 法案提出者は、「部落地名総鑑をインターネット上で販売しようという動き」をあげ、「部落差別」の「変化」を強調しています。

 藤野氏は、自民党の友誼(ゆうぎ)団体「自由同和会」が「部落地名総鑑」を発見しても、「差別の助長になると大騒ぎする」ことはないと述べ、「いまだに差別があることの根拠にすることは差別の現状を見誤る」と指摘していることを紹介。ネット上の書き込みにどう対処するかは同法案とは別の問題だと指摘しました。

 関係者の取り組みによって基本的には社会問題としての部落差別は解決し、政府も2002年、これ以上の特別対策は「問題の解決に有効とはいえない」として同和対策事業を終結させたというのが歴史の到達点だと指摘。歴史逆行の同法案の廃案を求めました。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって