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2016年11月9日(水)

TPP承認案・関連法案

塩川議員の発言

衆院議運委

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写真

(写真)塩川鉄也議員

 8日の衆院議院運営委員会での日本共産党の塩川鉄也議員の発言は以下の通りです。

 本日の委員会において一言申し上げます。

 山本有二農林水産大臣のたび重なる「強行採決」発言は極めて重大です。1度目の発言について、大臣は「行政が国会に介入するような不適切な発言でご迷惑をおかけし申し訳ない」と陳謝しましたが、それが「冗談」だとするような2度目の発言は、全く反省がなく、国会の審議をないがしろにするものです。国会の権威にかかわる重大問題だからこそ、4野党は農水相の辞任を要求しました。しかし政府与党は「ゼロ回答」のままです。環太平洋連携協定(TPP)特別委員会で与党が一方的に強行採決を行ったことに厳重に抗議します。

「円満に」と注意

 農水相の「強行採決」発言が問題となっているそのときに、地方公聴会日程が強行されました。しかし、佐藤勉衆院議運委員長は委員派遣申請を受け取らず、「なおいっそうの歩み寄りの努力を図ってほしい」と述べ、TPP特別委員会の自民・民進の理事を呼んで、地方公聴会日程を変更させました。事態の正常化に努め、「今後は円満に」と注意を行いました。このような佐藤委員長の運営は極めて重要です。

 だからこそ2度目の農水相の発言を受け、11月2日の理事会で佐藤議運委員長は、職権で4日の本会議を立てながらも、「4日まで2日ある。議長、副議長に相談の上、いろんなことを進めたい。私も努力する」と述べました。4日の理事会でも「本会議を開くところまで至っていない。今しばらく時間も必要。できれば与党側に努力いただきたい。私も努力する」として、いったん理事会は休憩になりました。

 この間、本会議開会に向けた努力が行われていた最中に、与党が議長の許可なくTPP特別委員会開会を強行し、野党の反対を押し切って採決を強行しました。本会議開会中は議長の許可なく委員会を開くことができないという衆議院規則を踏み破るものです。私の抗議に対して佐藤委員長も「私も知らなかった。ルール上はできない」と明言しました。

 大島理森議長は、4野党国対委員長の申し入れに対して、「平穏な状況での採択ではない」と述べている。休憩後の理事会の冒頭で、佐藤委員長は「午前の理事会で野党からの要望があったのに、いい方向に進められなかったことを陳謝したい。さらに混乱したという事実に責任を感じている。おわびしたい」と述べました。委員長の努力を無にするような暴挙を行った政府・与党の責任は重大です。

「初めての経験」

 昨日、7日の理事会でも佐藤委員長は、本会議開会に向けた努力を行っている最中に委員会の開会を強行したことについて「国会に20年いるが初めての経験だ。こんなことがまかり通れば議運はいらない」と厳しく指摘しました。まさにその通りです。

 国会審議を損なわせる一番の原因である山本農水相に対する野党の辞任要求に対して、何らの回答もしない政府与党の姿勢を厳しく批判したい。

 そのことに加えて、「委員会審査終了議案」としてTPP承認案と関連法案について議運理事会で協議の対象とすることは、国会のルールを踏み破ったTPP特別委員会の質疑、「採決」の強行を容認することになります。議事日程延期で済む話ではありません。TPP承認案と関連法案は、委員会に差し戻して、徹底した審議を行うべきです。

 大島議長、佐藤議運委員長のなおいっそうのご努力を期待し、発言を終わります。


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