2016年11月9日(水)
鶴保担当相が暴言
「土人」発言「差別と断定できぬ」
田村議員が批判
日本共産党の田村智子議員は8日の参院内閣委員会で、沖縄県東村高江でヘリパッド建設に反対する市民に大阪府警の機動隊員が「土人」「シナ人」と暴言を吐いた問題について鶴保庸介沖縄・北方相が「ことさら人権問題と騒ぐのではなく」などと述べた問題をただし、厳しく抗議しました。
田村氏は、公務員である警察官が公務の行為として市民を「土人」「シナ人」と侮辱したと指摘し、「これが人権問題ではないというのか」と追及しました。鶴保氏は「人権問題かどうか第三者が一方的に決めつけるのは危険だ」「言論の自由はどなたにもある」などと答弁しました。
これに対し田村氏は「『土人』『シナ人』という言葉は、自分よりも劣る民族・人種という意味で差別的な侮蔑用語として使われてきた」と指摘し、官房長官も国家公安委員長も「遺憾」などの言葉しか述べていない中で、鶴保氏の答弁は事の重大性を薄めるものだと批判しました。しかし鶴保氏は「『土人』が差別だと断定できない」と述べました。
田村氏は「逮捕権を持つ警察官が使った言葉だという重大性を理解していないのではないか。厳重に鶴保氏の発言に抗議する」と表明しました。