「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年11月7日(月)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 もしヒトラーが現代によみがえったら。ドイツでベストセラーになった風刺小説「帰ってきたヒトラー」。映画になり、日本でも今年公開されました。主役がヒトラーの格好で街に出て市民の反応をみる場面がおもしろい▼握手や一緒に写真を撮る一方で不快な表情を浮かべる人も。独裁者を演じた俳優は「最初は笑って見ている人も物語が進んでいくにつれ、笑ってはいけない恐ろしいものを見ているような感覚に気づき始めるんだ」▼ナチスの軍服を想起させるとして、女性アイドルグループ「欅坂(けやきざか)46」の衣装が物議をかもしました。米国のユダヤ人権団体は「強い嫌悪感」を示し、在日イスラエル大使館はホロコーストについてのセミナーにメンバーを招待したいと▼欅坂46のデビュー曲「サイレントマジョリティー」は“権力者の言いなりになるな、NOと言おう”と呼びかけ、若者の心をつかみました。いわばファシズムとは対極の歌です。今回の件で所属会社とプロデューサーの秋元康さんは謝罪しましたが、彼女たちを巻き込んだ責任は大きい▼日本では前にも人気バンド「氣志團(きしだん)」がナチス風の衣装で番組に出演し、同じ団体から謝罪を求められています。その際にも、先の大戦で日本軍やナチスが犯した罪について、多くの日本の若者は十分な教育を受けていないと批判されました▼過去と向き合わず、あまたの命と尊厳を奪った蛮行さえねじ曲げようとする。この国の姿勢が世界の日本を見る目に反映しているならば、罪は深い。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって