2016年11月6日(日)
いじめ被害者に「知る権利」を
東京でシンポ 遺族が訴え
「二度と起こらないように 娘の思い成就させたい」
いじめ問題の解決に取り組むNPO法人「ジェントルハートプロジェクト」は5日、東京都内で、「第12回親の知る権利を求めるシンポジウム」を開きました。いじめ被害者に対して保障されるべき「知る権利」などについて議論しました。
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小森新一郎代表理事は「行政のアリバイづくりの『第三者調査委員会』ではだめ」と問題提起。2016年に企画・実施した「いじめに関する教員対象アンケート」(小・中・高など50校536人)の集計・分析結果が報告されました。「いじめられる側にも原因はあると思いますか」の問いに、「ある」「少しはある」が約3割にのぼったといいます。
青森県八戸市高2生徒いじめ自殺事件の母親(52)と、青森市中2生徒いじめ自殺事件の父親、葛西剛さん(38)が、いじめ対応や情報の共有での学校などの問題点を訴えました。葛西さんは「いじめをなくして、自分のようなことが二度とないようにとの娘の思いを成就させたい」と語りました。
同法人の小森美登里理事は、隠ぺいができないシステムや実効性あるいじめ対策チームにするための教員研修の充実を文部科学省に要望したことを紹介、「隠ぺいは遺族を傷つけ、加害者が反省し、育ち直しをする機会を奪ってしまう」と語りました。子どもの事件・事故にかかわってきた杉浦ひとみ弁護士は、いじめ防止対策推進法施行後、「どのような効果があったか分析しているところです」と話しました。