2016年11月1日(火)
資源開発、原資は税金
真島氏 「国がリスク肩代わり」
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日本共産党の真島省三議員は28日の衆院経済産業委員会で、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によるリスクマネー供給拡大の問題についてただしました。
真島氏は、JOGMEC設立時に政府が国会答弁で、不良債権問題で国民の批判を浴びて廃止された石油公団の反省から、資源開発会社に対する出資の上限をプロジェクト会社の資本金の「5割」としたことを指摘。2007年度の運用変更で75%までの出資を可能にしたことは国民との約束をほごにするもので、「石油公団の二の舞いになりかねない」と批判しました。
さらに真島氏は、石油・天然ガス分野の出資53件のうち、失敗した「事業終結」が4割強の22件(出資総額940億円)を占めるとして、「原資は税金だ。国民に詳細な情報開示を行うべきだ」と要求しました。世耕弘成経産相は「ある程度の確率で掘り当てている」と弁明しながらも、「失敗した案件を国民に知らせることは必要」とし、約1500億円の繰越欠損金を出している機構財務全体の見せ方を工夫すると答弁しました。
真島氏は、法改定により産油国の国営石油会社や資源開発企業の買収にまで出資対象を拡大することについて「投資リスクをいっそう国が肩代わりし、開発の成果を多国籍企業化した巨大な商社や石油元売りに独占させるものだ」と批判しました。