2016年10月30日(日)
用地取得理解進まず
リニア建設 本村氏質問で明らかに
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リニア中央新幹線建設工事の前提である用地取得が住民の理解を得られず進んでいないことが26日の衆院国土交通委員会での日本共産党の本村伸子議員の質問で明らかになりました。
リニア沿線1都6県の用地取得状況について国交省の奥田哲也鉄道局長は「今後実施する測量によって決まっていく。現時点で示すことはできない」と答弁しました。
本村氏の調査では、名古屋市は現在測量段階で用地取得はゼロ。岐阜県瑞浪市では区分地上権の数が不明で交渉は未着手です。本村氏は「工事が進んでいるかのように宣伝しているが、実際の工事は進んでいない。前提の用地取得にもほど遠い」と指摘しました。
山梨県南アルプス市の集落では頭上35メートルをリニア高架橋が横切り1日上下20本が走行する予定。宮沢区は、意見書を添えた署名を住民の95%から集めて同社に提出、隣の戸田区とともに事業説明会を拒否しています。
本村氏は、「狭い地域で肩寄せ合って暮らしてきた大好きな所。そんな思いをまったく無視して本当に許せない」など住民の声を紹介し、生存権の侵害だと追及、沿線住民の声を聞くよう求めました。石井啓一国交相は「地域の理解と協力が不可欠、丁寧に説明するよう指導監督していく」と答弁しました。