2016年10月29日(土)
「部落問題」解決に逆行
永久化法案 藤野議員が廃案求める
衆院法務委
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日本共産党の藤野保史議員は28日の衆院法務委員会で、自民、公明、民進提出の「部落差別」永久化法案について、差別解消に逆行し「部落差別」の復活と恒久化につながるものだと追及しました。関係団体から廃案を求める幅広い運動が起こる中、与党は来週にも採決を狙っています。
藤野氏は、2002年に「同和対策特別措置法」が失効したもとでも一部自治体で「特別扱い」の施策が行われていると指摘。それに口実を与え助長し、かつての同和行政の復活につながりかねないのが今回の法案だと指摘しました。
さらに「特別対策」を認めないとした9月の、さいたま地裁判決などにふれ、「差別を解消する上で『特別対策』は逆行する。これが歴史の到達点だ」と強調しました。
法案提出者の自民・門博文氏は「(藤野氏が指摘した)到達点だと認識している」と答弁。藤野氏は「今回の法案は今までの政府の到達点や痛苦の教訓から導きだした知恵とも離れたものだ」と述べました。
藤野氏は、かつての国による調査が該当地区の住民を「同和関係者」と「そうでない者」で区分けし、重大なプライバシー侵害を引き起こしたと指摘。今回の法案にある差別「実態調査」には、どのような調査を行うかの限定もなく、「調査はすでに終わっており、この上に立って次のステージに進んでいる。その道筋に逆行する」と批判しました。
藤野氏は「これまでの経緯や関係者の血のにじむような努力を乱暴に無視する今回の法案の廃案を強く求める」と主張しました。