2016年10月29日(土)
パリ協定 批准遅れ 政権の責任
島津氏、目標引き上げ迫る
|
地球温暖化対策の新たな国際枠組み「パリ協定」の承認案が28日、衆院本会議で審議入りしました。参院先議となった承認案は同日、参院本会議で全会一致で可決され、ただちに衆院に送付されました。
衆院本会議で質問に立った日本共産党の島津幸広議員は「深刻化する温暖化への危機感を共有した世界の脱炭素化の流れに逆らい、批准が大幅に遅れた安倍政権の責任は重大だ」と指摘。経団連など日本の経済・産業界からの主張に従って、「世界第5位の排出国日本の責任と役割を果たせなかった」と批判しました。
そのうえで、2030年度の削減目標を13年度比26%としたことを「極めて不十分なものだ」と指摘。20年までに目標を引き上げるよう求めました。
さらに、島津氏は現在、国内で新増設が予定されている石炭火力は48基合計2284・6万キロワットで、すべて稼働すれば排出量が約1割増えると指摘。原発・石炭火力に依存するエネルギー政策を転換し、再生可能エネルギーを4割に引き上げることを求めました。
温室効果ガスの削減目標について、山本公一環境相は「まずは2030年度目標の着実な達成に向けて全力で取り組む」と答弁。世耕弘成経済産業相は「(日本の目標は)野心的で国際的に遜色がない」と述べました。石炭火力について世耕経産相は「一定の割合で活用をはかることが不可欠だ」と主張しました。