2016年10月28日(金)
リニア問題 公金注ぎ情報非公表
本村議員に国交省
衆院委
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リニア中央新幹線に3兆円もの公的資金投入を計画しながら、JR東海発注の建設工事情報が開示されないことが、日本共産党の本村伸子議員の26日の衆院国土交通委員会の質問で明らかになりました。国土交通省の奥田哲也鉄道局長は、JR東海発注の工事について、契約金額や経過などすべて「非公表」だと答えました。
本村氏は、「3兆円も公的資金が投入される事業。情報公開を推進する政府の方針にも反する」と開示を求めました。
また、労働者の安全確保、労働条件改善など求める公共工事品質確保法も適用されないとして、それに準じる対応を求めました。
政府は、鉄道運輸機構に貸付業務を追加して、リニア事業を行うJR東海に財政投融資する仕組みづくりを進めています。資金の償還確実性の審査も鉄道運輸機構にさせます。本村氏は、同機構には貸付業務に精通した人材がおらず、JR東海と頻繁に人事交流が行われている事実を示し、「厳格な審査はできない。とってつけたような仕組み」だと批判しました。
本村氏はリニアへの公的資金投入の背景として、参院選で「超低金利活用型財政投融資」を今後5年間、30兆円規模で行うとした自民党の公約を紹介。「1990年代後半、『第2の予算』と呼ばれた、大型開発事業への財投資金投入を復活させる、リニアをその先駆けにするのではないか」と追及しました。石井啓一国交相は「財投全体の在り方は財務省に」と答弁を避けました。