2016年10月27日(木)
“南スーダン撤収を”
自衛隊PKOで井上氏
BS番組
日本共産党の井上哲士参院幹事長は25日夜のBSフジ「プライムニュース」に出演し、民進党の福山哲郎幹事長代理らと安保法制=戦争法に基づく自衛隊への新任務付与が検討される南スーダンPKO(国連平和維持活動)問題について議論しました。
政府が同日、閣議決定した自衛隊部隊の5カ月間の派兵延長をめぐり、日本のPKO参加5原則と派兵との整合性が議論に。井上氏は、7月に首都ジュバで再燃した大規模戦闘の後も、日本政府が「戦闘」や「武力紛争」でなく、「衝突」や「発砲事案」などと実態を言い換えていることをあげ、「(参加)5原則に無理やりあてはめる議論で、この事態を『内戦でない』と強弁するのは国民から全く理解できない」と批判。政府が「散発的発砲事案」と表現する7月の戦闘について、国連報告が大統領と政府軍上層部の関与を指摘していることも紹介すると、司会の反町理フジテレビ編集委員は「散発的(事案)で270人も亡くならない」と同意しました。
福山氏は、参加5原則の一部をなす紛争当事者間の停戦合意の解釈をめぐり、「合意が壊れているという話はありうる」と指摘。現地情勢については「ほぼ戦闘状態だ」とし、「(自衛隊が)撤収する選択肢もあっていい」と述べました。
井上氏は、参加5原則はすでに崩壊しており、「撤収すべきだ」と主張しました。
政府が来月にも付与を狙う、「駆け付け警護」や「宿営地共同防護」といった新任務の是非についても議論になり、井上氏は、自衛隊が政府軍と交戦する可能性を指摘し、「まさに海外での武力行使を禁じた憲法に抵触する」と強調。福山氏も「憲法違反の疑いがある」と述べました。