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2016年10月26日(水)

電通を「時短企業」認定

07・13・15年 厚労省 違法知りつつ

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(写真)電通が認定を受けた「新くるみんマーク」

 新人社員の高橋まつりさん(当時24)が過労自殺した大手広告代理店・電通に対して厚労省が、「労働時間短縮」に取り組み、「法令違反がない」企業だと認定していることが25日までに分かりました。無法な働かせ方をしていた企業を問題なしと認めていたもので、厚労省の責任が厳しく問われます。

 厚労省が認定していたのは、次世代育成支援法などに基づいて、労働時間短縮などに取り組む企業に対して、厚生労働大臣が認定する制度。認定企業は「新くるみんマーク」と呼ばれる認定マークが使用でき、「安心して働ける企業」だとアピールすることができます。

 厚労省はこれまで2007年、13年、15年と3回にわたって電通を認定。08、09両年度には、「仕事と生活の調和推進モデル事業」で、「日本を代表する企業10社」にも選び、労働時間短縮などのリーダー役まで委託していました。

 認定基準には、「所定外(残業)労働時間の削減」「有休取得」とともに、「法令に反する重大な事実がない」ことも基準となっています。

 しかし、電通は、2013年には男性社員が長時間労働による過労死として認定。14〜15年にかけては東京本社や関西支社での違法な長時間労働があったとして労基署から是正勧告を受けていました。

 高橋さんが亡くなる前の昨年8月にも是正指導を受けており、認定マークを出せる企業ではないことは明らかでした。

 電通は自社のホームページで、「電通の基本思想は『人が最大の財産』である」と表明。「社員一人一人が心身の健康を保ち、働きやすい環境を実現するための活動を行っています」と表明していましたが、実態はまったく正反対の状況になっていました。


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