2016年10月24日(月)
待機児童定義見直せ
衆院厚労委 堀内氏が迫る
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日本共産党の堀内照文議員は21日の衆院厚生労働委員会で待機児童の定義について取り上げ、正確な把握に背を向ける国の姿勢を批判しました。
堀内氏は、自治体によって待機児の数え方が異なっていることが問題だと指摘。国が育休中について「待機児童に含めないことができる」と認めていることから、保育の必要性がないと解釈する自治体では育休で上の子どもが退園させられる実態を示し、「国は仕事と家庭の両立支援に取り組むといっているが、逆行している」と塩崎恭久厚労相に迫りました。
塩崎氏は「実施主体は自治体であり、地域の実情も異なる」と述べて定義見直しに背を向けたため、堀内氏は「不釣り合いをただす問題ではなく、不合理な実態こそ改めるべきだ」と強調しました。
堀内氏は、待機児童が多く、認可保育所に入れず、預けた認可外施設で死亡事故が続いていることを指摘。認可外施設では、基準不適合として年間1500カ所が文書指導を受けながら、「2005年〜14年の間で、事業停止は1件、閉鎖命令は1件」(厚労省)しか行われていない実態が明らかになりました。
改善を求めた堀内氏に対し、塩崎厚労相は「安全確保第一に迅速に行えるよう自治体に指導したい」と述べました。
堀内氏は、自治体への事故報告について、3月に東京都大田区で生後6カ月の女児が死亡したケースでは、母親は病院から「脱水」と報告されたのに施設側は「死因不明」と報告していることを示し、改善を要求しました。内閣府の中島誠審議官は「第2報の内容は、家族が関与しうる仕組みであり、改めて徹底するよう通知したい」と改善を約束しました。