2016年10月21日(金)
高江での機動隊員差別暴言
大阪・松井知事は正当化
「品性疑う」批判広がる
沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設現場の警備にあたっていた大阪府警の機動隊員が、建設に反対する市民に対して「土人」などの差別発言をしていた問題で、大阪府の松井一郎知事(日本維新の会代表)が機動隊員の発言を擁護していることに批判が広がっています。
松井氏は19日夜、自身のツイッターに「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」と投稿。20日には府庁で記者団に「表現は悪かったし反省すべきだ」としつつも、「彼は一生懸命やっていた」と語り、機動隊員を擁護しました。
さらに、「日米ガイドラインに従って、北部の基地を返還するためにヘリパッドをつくる仕事をしている。混乱を引き起こしているのはどちらなのか」などと発言。機動隊まで動員してへリパッド建設を強行しようとする理不尽さを棚に上げ、反対する住民側に「混乱」の責任があるかのような的外れな認識を示しました。
青年法律家協会大阪支部は20日、知事の発言に対する抗議声明を発表。沖縄県民の人格を否定した侮辱発言を正当化した知事の発言は、首長としての人権感覚と品性を疑わせるものだと批判しました。
安保破棄大阪実行委員会などの市民団体も同日、大阪府警を訪れ、府警として沖縄県民に謝罪すること、沖縄に派遣した機動隊を直ちに撤収することなどを求めて村田隆府警本部長宛てに要請文を提出しました。