2016年10月21日(金)
原発 即時ゼロの決断を迫る
岩渕友議員 被災者の声示す
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日本共産党の岩渕友議員は参院経済産業委員会で初質問に立ち、福島原発事故の賠償を打ち切り、原発再稼働を進める政府の姿勢を批判し、「日本のどこにも原発はいりません。即時原発ゼロの決断を」と強く求めました。
岩渕氏は、原発周辺の避難指示解除を進める政府に対し、住民から「山林が除染されていない。山菜など山の恵みは生活の一部だ」「田んぼは放射性物質の仮置き場。米も野菜も作れない」との声が上がっていると紹介。楢葉町の調査では、29歳以下の約6割が「今後、町に戻らない」と回答しています。岩渕氏は、放射線への不安から戻りたくても戻れない実態があるとして、政府の認識をただしました。
世耕弘成経産相は「(解除要件の)20ミリシーベルト以下は他の発がん要因と比べて十分に低い」と答弁。岩渕氏は「福島県民が聞いたら驚きますよ」と抗議し、東京電力が損害賠償で不誠実な態度を示している実態を告発。「避難指示解除を急ぐのは、事故を終わったことにして賠償も打ち切ろうという姿勢の表れではないか」と追及しました。世耕経産相は「賠償打ち切りの事実はない」と居直りました。
岩渕氏は「原発事故さえなければ失われなかった命があり、当たり前の暮らしがあった。福島県民がどれだけ苦しんできたのか分かりますか」と切々とただし、「福島第2原発の廃炉はオール福島の声。復興の前提です」と訴えました。
福島県から駆け付けた傍聴者からは「胸がどきどきした。よく言ってくれた」「大臣は現場の思いを受け止めていない」などの声が出されました。