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2016年10月21日(金)

派遣隊員の家族向け「安全」強調

南スーダンの実態ゆがめる資料 自衛隊作成

井上氏示す

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(写真)南スーダン関連自衛隊内部資料

 事実上の内戦状態になっている南スーダンへのPKO(国連平和維持活動)派兵で自衛隊員の家族に不安が広がる中、自衛隊が南スーダンの実態をゆがめて、「安全性」ばかりを強調した家族向けの説明資料を作成していたことが分かりました。

 日本平和委員会の「平和新聞」が入手し、日本共産党の井上哲士議員が20日の参院外交防衛委員会で示したもの。「平和安全法制(家族向け)資料」という題名で、「部内限り」とされ、家族からの疑問に対する応答要領が示されています。

 「治安情勢が悪化している中で、自衛隊自身が『駆け付け警護』を行えば、…武力紛争に巻き込まれることになるのではないか?」との問いに対しては、「南スーダン共和国が国連PKOの活動に同意し、受け入れている状況においては、武力紛争に巻き込まれることも無い」と断定しています。

 しかし、今年2月以降の4カ月間で、南スーダン政府軍による国連PKOに対する敵対的行為が42件発生、首都ジュバでも国連施設への襲撃が発生しています。

 また、「駆け付け警護」で「任務遂行型」の武器使用が可能になることについて、「従前より安全に任務を遂行することが可能となり、危険が増大するものではありません」と述べています。武器を用いて武装勢力の妨害を排除すれば、交戦に発展するにもかかわらず、事実をまったくゆがめた説明です。


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