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2016年10月18日(火)

主張

新潟県知事選勝利

原発再稼働反対 民意に応えよ

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 東京電力柏崎刈羽原子力発電所(新潟県柏崎市など)の再稼働を大争点にたたかわれた新潟県知事選で、再稼働反対を訴えた米山隆一氏が初当選を果たしました。安倍晋三政権と電力業界が再稼働への動きを加速する中で、市民と野党の統一候補としてたたかった米山氏が、自民・公明推薦候補に約6万票差で勝利したことは、柏崎刈羽原発の危険な再稼働は認められないとする県民の強固な意志を鮮明に示した重要な勝利です。安倍政権と電力会社は県民の審判を受け止め、柏崎刈羽原発をはじめ全国各地での再稼働を中止し、原発依存の姿勢をやめるべきです。

柏崎刈羽への批判鮮明

 任期満了による知事選は、県民の暮らしや地域経済などが問われましたが、何といっても最大争点は、柏崎刈羽原発の再稼働でした。柏崎刈羽原発は1〜7号機まであり総出力では世界最大の原発です。5年7カ月前の東日本大震災で深刻な事故を起こした東電福島原発と同じ「沸騰水型」で、1基あたりの出力規模は福島原発1基の2〜3倍です。ひとたび事故が起きれば、その被害の甚大さと深刻さは計り知れません。

 新潟中越沖地震で深刻な被害を受けるなどして全基が停止した後、東電は6、7号機の適合審査を原子力規制委員会に申請するなど再稼働の動きを強めてきました。しかし、泉田裕彦知事が「福島原発事故の検証なしに再稼働の議論はできない」としてきたため、再稼働できないできました。泉田知事の路線継承を公約した米山氏の勝利は、柏崎刈羽を再稼働の突破口にすることを狙う安倍政権と電力業界に、県民が改めて「ノー」の意思を突き付けたものです。

 マスメディアが投票所で行った「出口調査」でも、再稼働反対は6割以上を占め、その大多数が米山氏に投票しました。無党派層の約6割、自民党支持層の3割が米山氏に一票を託しました。告示6日前に急きょ出馬表明した米山氏が短期間で急速に支持を広げたのは、支持政党の違いを超えて再稼働は許せないという「オール新潟」の力であることは明らかです。

 7月の鹿児島県知事選で、再稼働した九州電力川内原発の一時停止を掲げた三反園訓知事が当選したのに続く米山氏の勝利は、原発を抱える地方自治体の住民が民意に反して再稼働に突き進む安倍政権と電力業界へ厳しい批判と不信を抱いていることの証明です。再稼働が問われた知事選で2連敗したことを安倍政権は直視すべきです。

 コメどころ新潟県で与党候補を敗北させたことは、環太平洋連携協定(TPP)の早期批准をすすめる安倍政権への批判と怒りの意思表示として注目されます。

市民と野党の共同に未来

 自民党の二階俊博幹事長が「電力業界などオールジャパンで対抗」と主張するなど総力体制をとった自公陣営との大激戦を制したことは、市民と野党が本気で力を合わせれば、政治を変えることができることを示しました。

 米山氏を日本共産党、自由党、社民党など5党が推薦し、「自主投票」の民進党とも実質的な共闘が実現しました。この知事選の結果は、日本の政治の未来に大きな希望をもたらすものです。23日投票の東京10区・福岡6区の衆院補欠選挙や、衆院選でも市民と野党の共闘をいかすことが重要です。


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