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2016年10月7日(金)

国連総会第1委員会 禁止条約の交渉開始求める

非同盟諸国 核保有国に反論

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 【ニューヨーク=島田峰隆】3日から始まった国連総会第1委員会(軍縮・国際安全保障問題)では、核保有国がさまざまな理由を挙げて核兵器に固執し、禁止条約の交渉開始に反対しています。非同盟諸国をはじめ多くの国は、足並みをそろえて核保有国の主張に反論しています。


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(写真)国連本部で開かれている国連総会第1委員会の一般討論=3日、ニューヨーク(島田峰隆撮影)

 5日までに核保有5カ国(米英仏中ロ)のうち中国を除く4カ国が発言。核兵器の禁止について▽ステップ・バイ・ステップ(一歩一歩)の取り組みこそが現実的で、冷戦時と比べて核弾頭数を減らしてきた▽国際的な安全保障環境に照らして禁止は困難だ▽多様な見解のある国際社会を分断し対立させる―などと主張し、禁止条約の来年の交渉開始を勧告した国連作業部会の報告書を拒否するよう呼び掛けています。

 メキシコは「核兵器廃絶を国際社会の目標にした国連総会第1号決議から70年になるが、実践は保留されている」と批判。インドネシアは、ステップ・バイ・ステップは破綻したとして「新たな方法を取るときだ」と禁止条約の交渉開始を求めました。

 オーストリアは核廃絶がほとんど進んでいない事実を挙げ、「歴史が示すように兵器はそれを禁止する法的拘束力のある規範ができてのみ廃絶される」「だからこそますます多くの国が禁止条約が必要だと結論付けている」と力を込めました。

 核弾頭数を減らしたという言い訳には「多額の費用を使って核弾頭を近代化している」(タンザニア)などの批判が出ています。

 国際的な安全保障をめぐってザンビアは「核兵器はテロ、気候変動、極貧・疾病対策など今日の安全保障上の脅威にこたえることができない」と反論。ブラジルは「核兵器が安全を保障するというのは幻想だ」と指摘。北朝鮮の核実験に触れ、核兵器を持つ国がある限り「他の国もそれを持つ誘惑にかられる」と批判しました。

 “国際社会を分断した”という議論に南アフリカは「大多数の国連加盟国に憤りが広がるのは核廃絶の進展が遅れているからだ。核廃絶の義務遂行に核保有国が抵抗していることこそが深刻な分断を生む原因だ」と反論しました。

 一方、北大西洋条約機構(NATO)諸国など核の傘のもとにある国々には保有国に同調する動きがみられます。


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