2016年10月6日(木)
“子ども手当分を軍事費に”
過去の“タカ派”発言 言い逃れと開き直り
稲田防衛相
安倍晋三首相の肝いりで入閣した稲田朋美防衛相の、過去の“タカ派”発言が国会で問題になり、稲田氏が言い逃れと開き直りに追われています。
稲田氏は月刊誌『正論』2011年3月号の対談で、子ども手当の満額支給に必要な予算より防衛費の方が少ないとし、「子ども手当分を防衛費にそっくり回せば、軍事費の国際水準に近づきます」と語っていました。
5日の参院予算委員会で民進党の蓮舫代表が、対談の該当箇所を読み上げるよう求めたのに対し稲田氏は拒否。「民主党政権の安全保障、防衛に関する状況に大変危機感を持っていた」「財源のない子ども手当をつけるぐらいなら、軍事費を増やすべきではないかと申し上げた」などと開き直ったため審議がたびたび中断しました。
『正論』の対談で稲田氏は「長期的には日本独自の核保有を、単なる議論や精神論ではなく国家戦略として検討すべきではないでしょうか」とも語っていました。
蓮舫氏が認識をただしたのに対し、稲田氏は「憲法9条の保有する必要最小限度の防衛力とはなにかということは議論しなければならない」「現時点の私の考えは、核なき世界を実現するために全力を尽くすということ。現在、核保有を考えてもいないし、考えるべきでもない」と述べました。しかし、撤回は言明しませんでした。