2016年10月3日(月)
「教育機会確保法案」
慎重審議求め会発足
継続審議となっている「教育機会確保法案」といういわゆる「不登校対策法案」は今後の登校拒否・不登校問題の行方をきめかねないとして2日、東京都内で関係者や市民・研究者らが会合を開き、同法案の慎重審議などを求めて「『教育機会確保法案』を考える会」を発足させました。
同法案をめぐっては、「学校に通えない子を問題視する、これまでの発想に貫かれている」「学校復帰が前提で、子どもと親を追い詰める」などの懸念の声が広がっています。
代表に決まった前島康男さん(東京電機大学教授)は「法案の本質、問題点を深め、慎重審議を求めて、市民的な運動に取り組んでいこう」と呼びかけました。
心理臨床家の高垣忠一郎さん(京都教育センター代表)は「すべての子どもたちが人間らしく育つ、学校教育の再生が求められている」と話しました。
埼玉大学教授の馬場久志さんは「不登校の当事者が『ちょっと待って』と言っているものを拙速にすすめていいのか。今国会での強行はすべきではありません」と語りました。
「この法案で不登校で悩む子どもと親の願いに応えられるのか。きちんと向き合い、聴き取ってほしい」「なぜ不登校が増えるのか、国は検証すべきだ」などの意見表明が続きました。