2016年9月28日(水)
県警隠し撮り 解明へ
大分県議会 再発防止含め決議
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大分県警別府署の警察官が参院選で野党統一候補を支援する団体が入る建物の敷地にビデオカメラを設置し、出入りする市民を隠し撮りしていた事件で、大分県議会は27日、真相の究明と信頼回復、再発防止の徹底を県警と県公安委員会に求める決議を全会一致で可決しました。
決議は、「思想信条の自由や政治活動の自由を萎縮させる恐れがあり、県民の信頼を大きく損ねた」と指摘。「徹底した調査・検証と説明責任を果たし、県民の信頼回復を図るとともに再発防止を徹底することを強く求める」と訴えています。
日本共産党の堤栄三県議は「全員が起立して意思を示し、県議会として厳しい指摘を行った意味は大きい。県警の行動に不安を抱き、真相解明を求める県民世論の反映だ」と強調しました。
一方で同議会は、事件の全容解明とともに全国的な実態把握や新たな法規制の検討などを国に求めた、県民クラブ提出の意見書案を自民、公明両党などの反対多数で否決しました。また、日本共産党の求めた全員協議会設置要請を退けました。
同事件をめぐっては、県内の市町村議会でも真相究明を求める意見書可決が相次いでいます。27日までに大分、別府、由布、豊後高田、日田の5市議会で可決。津久見、中津の両市議会でも30日までに可決される見通しです。