2016年9月28日(水)
「個人消費を温める経済政策を」
BS番組で 小池書記局長
日本共産党の小池晃書記局長は26日、BSフジ番組「プライムニュース」に出演し、臨時国会での焦点課題について各党代表と議論しました。
事業規模で28兆円という補正予算案に盛り込む「経済対策」について小池氏は、「28兆円という政権発足後最大規模の経済対策をうたなければならないことがアベノミクスの失敗を証明している」と指摘。内容は、リニア新幹線や大型クルーズ船のための港の整備など、「失敗を続けてきた大型開発・公共事業中心だ」と批判しました。
司会者も「補正予算はどうしても公共事業が目についてしまう」と発言。これに対し自民党の下村博文幹事長代行は「中長期的な戦略のなか先行投資だと考えていくことも重要だ」と弁明。アベノミクスで「名目GDP(国内総生産)が33兆円増えている」など、都合の良い数字をあげて成果を誇りました。
小池氏は「冷厳な事実としてはっきりしているのは、戦後初めて個人消費が2年連続でマイナスになっている」と反論。大型開発中心から、可処分所得を増やす、社会保障制度の充実など家計を応援する経済対策へ転換するよう求めました。
社会保障制度に関して、安倍政権が介護サービスと保育の受け皿を、それぞれ50万人分整備すると打ち出していることが議論になりました。
小池氏は、介護サービスの受け皿はすでに38万人分の整備が決定済みで、保育についても自治体が45万6000人分の受け皿を計画していることを示し、「(安倍政権は)すごく大きく見せているが、実際にやろうとしていることは今の(国民の)願いに応えるものになっていない」と指摘。そのうえで「介護労働者も保育士も賃金引き上げが緊急の課題だ」と強調し、野党が提案する介護労働者、保育士の給料を引き上げる法案に賛成するよう与党側に求めました。
民進党の福山哲郎幹事長代理も「保育士さんの待遇が改善すれば、働く女性が安心して預けられる社会になる。働く女性を応援することにもなる」と発言。小池氏は、賃上げは「本当に必要な経済再生、個人消費を温める経済対策で、一番効果的だ」と述べました。
環太平洋連携協定(TPP)に関して小池氏は、交渉過程を何一つ明らかにしない安倍政権の姿勢を批判。自民党は“交渉により収集した情報の国会への報告・国民への情報提供を行う”とした国会決議に賛成してきたことをあげ、「国会決議にてらせば、国会で審議する条件はないということになる。矛盾した態度を自民党はとっている」と述べました。