2016年9月27日(火)
日米、新ACSA(物品役務相互提供協定)に署名
戦争法で兵たん全面拡大
日米両政府は26日、米軍と自衛隊の間で物品・役務を融通する兵たん活動(後方支援)の範囲を昨年9月に強行成立させた戦争法=安保法制にあわせて拡大するため、新たな物品役務相互提供協定(ACSA=アクサ)に署名しました。
外務省内で署名式を行い、岸田文雄外相、ケネディ駐日米国大使、稲田朋美防衛相、シュローティ在日米軍司令官が出席しました。
新ACSAでは、武力攻撃には至らない緊張状態である「平時」から、集団的自衛権の行使時(存立危機事態)、国連平和維持活動(PKO)やイラク戦争のような多国籍軍参加(=国際平和共同対処事態)といった海外活動に至るまで、自衛隊があらゆる場面で米軍に兵たん支援できるよう明記。現場の部隊間で柔軟に燃料などの便宜供与が可能となり、軍事一体化がさらに加速します。
また、前協定では「他国軍の武力行使との一体化」を避けるため「武力攻撃事態」に限られていた弾薬提供を、日米共同演習を含めあらゆる場面で解禁しました。
弾道ミサイル警戒や偵察、海賊対処活動といった日米が平時から行う共同作戦の場面での兵たん支援については、「自衛隊法100条の6に基づく」とだけ規定し、メニューを適宜追加できる規定としました。
日米ACSAは1996年に締結。見直しは3回目となります。