2016年9月25日(日)
ハリアー墜落
原因究明まで飛行中止を
翁長知事が防衛相に求める 要望書手渡す
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沖縄県の翁長雄志知事は24日、稲田朋美防衛相と県庁で会談し、米海兵隊のAV8ハリアー戦闘攻撃機が沖縄本島東の沖合に墜落した事故に抗議し、原因究明までの同機種の飛行中止を求めるとともに、辺野古新基地建設断念などを求める要望書を手渡しました。
翁長知事は、繰り返される米軍機事故のたびに政府が米軍に再発防止などを申し入れても、その後の経緯について報告がなく、現状が何ら変わらないと強調。ハリアー墜落事故に関し「稲田大臣がどう対応されるかは、県民も怒りを持ちながらも、うつろな目でその行方を注視している」と指摘しました。
東村高江周辺へのヘリパッド=オスプレイパッド(着陸帯)建設については「十分な説明がないまま、法的根拠もはっきりしない中で自衛隊ヘリが導入されるなど、容認しがたい状況が続いている」と批判しました。
新基地建設をめぐる高裁判決は「地方自治制度を軽視し、県民の気持ちを踏みにじる不当なもの」として上告したことを伝え、「沖縄の現状を十分に認識して過重な基地負担の軽減に真摯(しんし)に取り組んでいただきたい」と求めました。
稲田防衛相は、墜落事故について「遺憾だ」と述べる一方、辺野古新基地建設が「安倍政権の方針であり、変わりはない」と推進姿勢を強調。裁判で「国の主張をしていく」と述べました。
ヘリパッド建設での自衛隊ヘリ使用については「他に方法がないため」などとし、法的根拠についての説明はありませんでした。