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2016年9月18日(日)

臨時国会 安倍暴走政治と対決 党国会議員に聞く

戦争法 発動許さず廃止でスクラム

笠井亮衆院議員

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 26日から臨時国会が始まります。国民との矛盾を広げている安倍政権の暴走政治にどう対決するか。焦点問題について日本共産党国会議員に聞きます。


写真

(写真)インタビューに答える笠井亮衆院議員=14日、東京都千代田区

 ―安倍晋三首相は、自衛隊幹部を前にした訓示で、「今こそ実行の時だ」(12日)と述べ、安保法制=戦争法の全面運用の開始を宣言しました。

 自衛隊員が海外で「殺し殺される」事態が現実に起こる局面に入ったことに、身震いします。臨時国会では、この安倍政権の暴走を何としても食い止める論戦が求められます。稲田朋美防衛相は、すでに8月24日の記者会見で、戦争法にもとづく自衛隊の新任務について、「準備作業に一定のめどが立った」「今後必要な訓練を行う」と表明しています。戦争法にもとづく集団的自衛権行使や米軍等の兵たん支援を想定した共同訓練の危険、違憲性が国会で問われることになります。

PKO任務拡大

 なかでも、真っ先に焦点になるのが、内戦が激化しているアフリカ・南スーダンPKO(国連平和維持活動)に参加している陸上自衛隊の任務を拡大しようとしている問題です。

 政府は、改定PKO法にもとづき、「駆け付け警護」や「宿営地共同防衛」のための訓練を開始するとしていますが、こうした新任務を自衛隊に付与することなど断じて許されません。

 ―笠井議員は、この問題を国会でも追及してきました。

 私は2月の衆院予算委員会で、防衛省の内部文書を示して追及しましたが、「駆け付け警護」では、自衛隊員の犠牲に加え、武装集団の「狙撃・射殺」まであり、「万が一、失敗すれば文民等を死亡させるリスク」も想定しています。

 戦争法では、従来の「自己防護」を超える「任務遂行」のための武器使用が可能になります。この11月、青森から派遣される自衛隊の部隊に戦争法にもとづいて、新たな任務が付与されれば、海外で違憲の武力行使に至る危険が格段に高まります。

 南スーダンでは、7月にも首都ジュバで大規模な武力衝突が発生し、数百人が死亡、自衛隊宿営地への着弾も確認されています。こうした中で、国連PKO自体も攻撃的な性格を強めています。

民生支援へ転換

 政府は、これまで「武力紛争は起こっていない」「ジュバは平穏」などと繰り返してきましたが、こうした言い訳はもはや通用しません。

 自衛隊派兵の前提そのものが崩れていることを厳しく追及し、憲法9条に立った非軍事の人道・民生支援への転換という対案を示して、論戦を繰り広げたい。

 ―「戦争する国づくり」に向けた明文改憲も狙われています。

 安倍改憲の本丸は、海外での武力行使を無条件・無制限に可能にすること―「戦争する国づくり」の本格化にあります。

 しかし、そんな危険な改憲を悲惨な戦争を体験してきた国民は望んでいません。この11月3日で憲法公布から70年、平和憲法とともに歩んできた国民は、「戦争する国づくり」へと向かう道を決して許しません。

 戦争法の強行から1年、国民の怒りは静まるどころか、燎原(りょうげん)の火のごとく広がり、野党と市民の共闘は大きな前進を遂げています。9月19日を中心にした全国各地での行動に呼応して、戦争法の発動を許さず、廃止と立憲主義回復を求める大義あるたたかいとがっちりスクラムを組み、秋の国会論戦に全力をあげます。

 聞き手 佐藤 高志

 写真 小酒井自由


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