2016年9月17日(土)
非同盟諸国会議始まる
貧困・テロ・核 どう対処
外相会議で討論
【ポルラマル(ベネズエラ)=菅原啓】非同盟諸国会議(120カ国が加盟、27カ国・組織がオブザーバー参加)の第17回首脳会議を準備する外相会議が15日、南米ベネズエラのリゾート地マルガリータ島で始まりました。2012年以来4年ぶりとなる首脳会議は17日から2日間の予定で開かれます。
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開会総会では、今回の会議でイランから議長国を引き継ぐベネズエラのロドリゲス外相が演説。植民地主義や帝国主義に反対するたたかいや、困難に直面した時代を振り返り、「われわれは疑いなく偉大な運動となることができる」と語り、非同盟運動のさらなる発展を呼びかけました。
同外相はまた、帝国主義的勢力による攻撃にさらされている加盟国もあると指摘し、「われわれの最大の課題は、加盟国の未来の権利、各国の国民が幸福を求める権利を擁護することだ」と力説しました。
イランのザリフ外相は、テロの脅威を「われわれが対処しなければならない」問題として提起し、貧困や差別などテロの温床となる諸問題に取り組む必要性を強調しました。
討論では、「核兵器が使用されない世界を保証するのは核兵器の全面禁止しかない」(ラオス)など、核兵器廃絶や核軍縮の重要性に言及する代表もありました。一方、北朝鮮の代表は米国による戦争や干渉への抑止力が必要であり、核兵器こそが有効な抑止だと述べて、核実験強行を正当化しました。
外相会議は16日までで、首脳会議で採択に付される宣言案、最終文書案をまとめることになっています。
今回の非同盟諸国会議には、日本アジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯委員会(日本AALA)の小松崎栄代表理事、日本共産党の菅原啓国際委員会委員がオブザーバーとして出席しています。