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2016年9月13日(火)

豊洲新市場めぐる重大問題

「盛り土せず」徹底究明を 共産党都議団が提言

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 日本共産党東京都議団(吉田信夫団長、17人)は12日、都が築地市場の移転先とする豊洲新市場予定地(江東区)で、土壌汚染対策として行うはずの盛り土を行わず、都民をあざむいていた問題などについて、徹底的に究明するよう求める提言(骨子は別項)を発表し、小池百合子知事あてに申し入れました。


写真

(写真)豊洲新市場の地下の写真パネルを示して記者会見する日本共産党都議団=12日、都庁

 この問題は、日本共産党都議団の調査(7日)で、主な建物の地下で盛り土工事をしていなかったことが発覚し、マスコミの取材が都議団に殺到しているもの。

 提言は「土壌汚染調査も汚染対策もきわめてずさんだった。全ての建物の下の盛り土を行っていないのに、やっているとの虚偽の報告で都民をあざむいてきた」と厳しく批判。「食の安全・安心に関わる重大問題」だとして、徹底究明を求めるとともに、新市場施設の建物内の大気中でベンゼン汚染が確認された問題(本紙8月5日付報道)とあわせて、第三者の専門家を交えて検証するよう提起しました。

 また、施設の床の耐荷重が不足し荷物の搬送が制約され、売り場が狭いなど使い勝手の問題、市場用地を不当に高い価格で取得した疑惑、汚染対策工事入札の談合疑惑についても検証を求めています。

 申し入れに野田数・知事特別秘書は「趣旨は承った。知事が指示を出した件もあるので調査結果を待ちたい」と答えました。

 この後、日本共産党都議団は、都庁内で会見し、「提言」について説明しました。

 豊洲新市場予定地は高濃度の発がん性物質ベンゼンや猛毒のシアン化合物、ヒ素などが検出。都の専門家会議は2008年、汚染土壌を掘削し、厚さ4・5メートルにわたり盛り土する土壌汚染対策をまとめ、858億円をかけて工事を実施しました。


「豊洲新市場整備をめぐる重大な問題点と徹底検証のための提言」(骨子)

 日本共産党東京都議団が12日に発表した「豊洲新市場整備をめぐる重大な問題点と徹底検証のための提言」の骨子を紹介します。

1.食の安全・安心にかかわる問題

(1)建物下の盛り土をやらなかった問題の徹底究明を

(2)地下空間活用案の検討は2008年11月の技術会議が発端―事実の徹底解明を

(3)建物内のベンゼン汚染について調査を

(4)地下水管理システムが機能していない問題について検証を

(5)これまでの移転推進の知事の下でおこなわれた、市場、環境局および技術会議の土壌汚染対策の対応を全面的に再点検すること

2.施設の耐荷重不足や使い勝手の問題

(1)施設の耐荷重不足の問題について、設計の経過の検証を

(2)使い勝手の問題について、都の対応に問題がなかったか検証を

3.豊洲新市場開場後の市場会計の検証

4.土地購入、市場の整備工事などの契約にかかわる情報の全面公開を

(1)土地取得にあたっての経過の検証と公表

(2)高騰した土壌汚染対策工事費および施設建設工事契約について、要因の究明を

〈土壌汚染対策工事の談合疑惑の究明〉

〈各売場棟の建設工事が予定価格の99.9%など建設費が高騰してきた経過の検証〉


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