2016年9月11日(日)
北朝鮮を「強く非難」
安保理 制裁強化協議 核実験強行で声明
【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は9日、非公式の緊急会合を開き、北朝鮮による核実験を「強く非難する」とした報道機関向け声明を発表しました。声明は「安保理決議違反の深刻さを踏まえて、安保理は適切な措置を取るための作業を直ちに始める」とのべ、制裁強化を含む対応を協議する姿勢を示しました。
緊急会合は、日米韓3カ国の要請で開催。声明は、中国を含む理事国全15カ国の合意でまとめられました。
声明は、北朝鮮の核実験について、これまでの安保理決議を「著しく無視したもの」だと批判し、「国際の平和と安全に対する明白な脅威が存在し続けている」と指摘しました。
また安保理が、北朝鮮が核実験などを再度強行すれば「さらなる重大な措置」を取ると警告してきたことを想起。経済制裁や外交関係断絶など非軍事的措置を定める国連憲章41条に基づく「適切な措置」を取るとのべ、これまでの声明より、一歩踏み込みました。
米国のパワー国連大使は会合に先立って安保理決議の履行とともに、新たな制裁を目指す意向を示しました。これまで制裁強化に慎重だった中国の劉結一大使は会合後、「すべての関係国は相互の挑発行為と、状況を悪化させかねない行動を慎むべきだ」と述べました。