2016年9月8日(木)
安保理、北朝鮮を非難
ミサイル発射 「重大な決議違反」
【ワシントン=島田峰隆】国連安全保障理事会は6日、北朝鮮による5日の弾道ミサイル発射を「強く非難する」とした報道機関向け声明を発表しました。安保理は6日に緊急会合を開き、北朝鮮への対応を協議。15カ国すべての理事国が声明に同意しました。
声明は5日のミサイル発射について、2006年以降の五つの安保理決議に基づく義務の「重大な違反」と批判。今年4月から8月までの一連の弾道ミサイル発射も含めて、安保理が繰り返し出した声明の「あからさまな無視」だとし、重大な懸念を表明しました。
また弾道ミサイルの活動は、核兵器運搬システムの開発につながり、緊張を高めると指摘。北朝鮮に対し、核実験を含めて、安保理決議に違反するこれ以上の行動を控えるよう求めています。
声明はすべての国連加盟国に対し、安保理が決めた対北朝鮮制裁の全面実施を要請。今年3月に安保理が採択した追加制裁決議に基づく具体的措置を各国ができるだけ早く報告するよう求めました。
また朝鮮半島と北東アジア全体の平和と安定の維持の重要性を強調し、「対話を通じた平和的、包括的な解決」を訴えています。