2016年9月7日(水)
副大臣・政務官も ごっそり所属
日本会議関連議連 臨時国会で明文改憲論議狙う
安倍晋三首相と閣僚20人のうち16人が改憲右翼団体・日本会議と一体の議員連盟「日本会議国会議員懇談会」に所属し、副大臣、大臣政務官も同議連や「神道政治連盟国会議員懇談会」など改憲・「靖国」派の諸団体に所属する議員で占められている第3次安倍再改造内閣。発足から1カ月たち、“日本会議内閣”はますます改憲右派の様相を強めています。(北野ひろみ)
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日本会議の機関誌『日本の息吹』9月号は、巻頭グラビアで7月の参院選の結果を特集。「改憲勢力3分の2確保―憲法改正、国会発議可能に」の見出しで、安倍首相の「(憲法改正の国会発議に向けて)橋はかかったんだろう」との発言を紹介しています。
また同号の別企画では「憲法改正、新たなステージへ」と強調し、安倍首相の自民党総裁としての最短の任期(2018年9月)までは「改憲実現のために非常に大事な2年間になる」との論評を掲載。「『加憲』を掲げる公明党も賛成できる内容」として「緊急事態条項」の制定から手をつけよと提案し、「『(憲法)前文=無責任国家』のままでいいのか」と改憲をあおっています。
日本会議の現会長と前会長が共同代表を務める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」などは、実動部隊として各地の神社などで「憲法改正署名」などに取り組んでいます。
一方、首相は内閣改造後の記者会見で、参院選中には一切触れなかった憲法条文そのものを変える明文改憲について「自分の任期中に果たしたいと考えるのは当然だ」(8月3日)と強い意欲を示しました。9月末から始まる臨時国会では、衆参両院の憲法審査会で明文改憲論議を推進する姿勢をあらわにしています。
さらに、臨時国会では、実際の犯罪行為がなくても相談し合意しただけで犯罪とされる「共謀罪」法案の提出を図る構えです。同時に、安保法制=戦争法に基づく「駆け付け警護」などの自衛隊の危険な新任務の発動へ動きだしています。