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2016年9月6日(火)

きょうの潮流

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 新学期が来ても学校に行けない。最近、ユニセフは初等教育の未就学率が高い上位10カ国で子どもの5人に2人、計1800万人が学校に通えていないと発表しました▼紛争や自然災害、貧困によって学ぶ権利を奪われている子どもたち。飢えに苦しみ、命さえ保障されない子も少なくありません。とうてい人間らしく生きられない極度の貧困。それは「絶対的貧困」と呼ばれます▼貧困といえば、こうした途上国の極限状態をイメージする人は多い。しかし経済的な理由で食費が制限される、病院にも行けない、進学もできない。その社会の「普通の生活」ができない。それが「相対的貧困」の人たちです▼子どもの貧困問題を取り上げたNHKのニュース番組が波紋を広げています。母子家庭で経済的に苦しく、進学を断念せざるをえない女子高生が紹介されましたが、それに対してネット上で「捏造(ねつぞう)だ」などとバッシングが相次ぎました▼生活の苦しさが見えにくい貧困。誤った認識を拡大したのが自民党の片山さつき参院議員です。炎上に便乗し、ツイッターで生徒を中傷するような発言。NHKに説明を求めることまで。政治の責任を棚上げ、自己責任論をふりまくそれは生活保護たたきにも通じます▼日本では普通の生活水準の半分以下で暮らす家庭の子どもの割合は6人に1人。生活のさまざまな困難や貧しさを抱える若者たちは「貧困世代」と。それをもたらしているものは。片山氏の発言は皮肉にもたたかいの矛先を示しています。


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