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2016年9月2日(金)

中重度者「重点化」条件なし

厚労省審議会 サービス見直し提起

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 厚生労働省は8月31日の社会保障審議会介護保険部会で、要介護1・2の軽度者を切り捨て、中重度者への「重点化」を前提にしたサービス内容の見直しを提起しました。

 見直しの内容は(1)自立支援・重度化予防へ「通所リハビリ」と「通所介護」の役割見直し(2)中重度者への在宅サービス普及(3)特別養護老人ホームの役割見直しと有料老人ホームの適正運営・入居者保護(4)高齢、障害、児童など福祉サービスの地域提供体制づくり。

 委員からは、中重度者への在宅サービスに関して「机上のサービスが多く現場では使い勝手が悪い。さらなる要件緩和が必要」(日本医師会)、「中重度者では医療依存が増える。事業者の人材育成への支援が必要」(日本介護福祉士会)などと重度者「重点化」の条件がないことが指摘されました。

 認知症の人と家族の会の花俣ふみ代常任理事は、負担増・給付抑制に反対する要望書を同日、厚労省に提出したことを説明。「『中重度者を支える』という視点がしっくりこない。複合的な機能を持っているサービスこそ、要介護1・2の認知症の人にとって重要だ」と述べました。

 要介護1・2の「生活援助」を縮小する一方、「配食」など保険外サービスを拡大するとの厚労省の提起に関しては、民間介護事業推進委員会の代表が「市町村の制限、指導があり、いかに柔軟にできるかを国が示す必要がある」として規制緩和を求めました。

 昨年度から新規入所者が要介護3以上に制限された特別養護老人ホームの役割見直しについては、「重度化、見取り対応のため職員の業務と報酬の見直しが必要」(日本医師会)との意見が出されました。


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