2016年9月1日(木)
軍事費概算要求
過去最大5兆1685億円
新ミサイル取得費計上
防衛省は31日、2017年度軍事費(防衛関係費)の概算要求を決定しました。総額は5兆1685億円(SACO=沖縄に関する日米特別行動委員会=・米軍再編関係経費を含む)で、過去最高を更新しました。史上初めて5兆円を突破した16年度の当初予算比で1143億円(2・3%の増)の上積みです。新ガイドライン(日米軍事協力の指針)と安保法制=戦争法の具体化に向け、安倍政権下で5年連続の軍拡予算を狙っています。
17年度概算要求では、日米が共同開発を続けてきたSM3ブロック2A(147億円)やPAC3MSE(1056億円)といった能力向上型迎撃ミサイルの取得費を初計上しています。F35ステルス戦闘機(6機946億円)やV22オスプレイ(4機393億円)といった米国製高額兵器の購入も継続。F35については、三沢基地(青森県)に臨時飛行隊を新編し、来年度以降に実機配備を開始する計画です。
17年度に陸上自衛隊では、全国の部隊を一元的に指揮する陸上総隊や日本版海兵隊となる水陸機動団などを編成する計画です。
沖縄県名護市辺野古への新基地や同県東村高江周辺でのヘリパッドなどSACO・米軍再編の両関係経費については、16年度と同額が仮置きされています。
18年度以降に新たに生じる“ツケ払い額”を示す「新規後年度負担」は2兆5052億円。16年度比で2177億円(9・5%)の大幅増となります。
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