「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年8月31日(水)

主張

オスプレイとF35

沖縄・本土一体の基地強化ノー

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 沖縄本島北部で無法な米軍基地の増強が次々と図られようとしています。北部訓練場(東村、国頭村)では、住民らが強く反対する侵攻輸送機MV22オスプレイなどのヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設工事の再開が強行されています。伊江島補助飛行場(伊江村)では、最新鋭ステルス戦闘機F35Bや特殊作戦機CV22オスプレイなどの訓練場の拡張工事が始まりました。名護市辺野古の米軍新基地建設や、本土の米軍基地へのF35BやCV22の配備計画に連動した動きです。深刻な基地被害を新たに強いる、沖縄と本土一体の基地機能強化は許されません。

軽減どころか大幅負担増

 機動隊を大量動員し、反対住民を強制排除して無法な工事が7月に再開された、東村高江のヘリパッド建設工事―。防衛省沖縄防衛局が工期短縮のため、環境にも配慮し1地区ずつ工事を進めるとしていた当初の計画を改変し、3地区同時に実施しようとしていることが明らかになり、沖縄では怒りの声が上がっています。北部の自然豊かな「やんばるの森」の破壊をさらに深刻にする大問題です。

 ヘリパッド建設工事は、北部訓練場の「過半」を返還する代わりに、4地区6カ所にヘリパッドを新設するという計画です(うち1地区2カ所は完成)。政府は「沖縄の基地負担の軽減」になると宣伝しています。しかし、この計画は「約51%が使用不可能な北部訓練場を日本政府に返還する一方、新たに利用可能な訓練場所を開発する」(米海兵隊太平洋基地司令部の報告書「戦略展望2025」)というのが実態です。

 海に近い地区(G地区)のヘリパッドは、完成すれば、日本政府が米軍に新たに提供した訓練水域とつながり、これまではできなかった、海兵隊による陸海空一体の上陸訓練が可能になります。

 日米両政府が辺野古に建設を狙う新基地には、海兵隊のMV22の部隊が配備され、敵地への上陸侵攻作戦で使用する強襲揚陸艦が接岸可能です。LCAC(エアクッション型上陸用舟艇)も駐機できます。北部訓練場のヘリパッド建設と辺野古の新基地建設が直結していることは明白です。

 米軍が今月、伊江島補助飛行場で、海兵隊のF35BやMV22、米空軍のCV22などの離着陸訓練を行うため、強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯(LHDデッキ)を2倍に拡張する工事に着手したのも重大です。横田基地(東京都)にCV22(17年から10機)、岩国基地(山口県)にF35B(17年に16機)を配備する計画に伴うものです。

 北部訓練場と新基地ばかりでなく、伊江島補助飛行場までも一体化し、海兵隊などの海外“殴り込み”訓練が実施される―。「基地負担の軽減」どころか、基地負担の大幅な増強に他なりません。

たたかいをさらに広げて

 F35Bの配備に伴い、沖縄本島中部の嘉手納基地(嘉手納町、沖縄市、北谷町)での格納庫拡張や、辺野古の新基地予定地と重なるキャンプ・シュワブ(名護市、宜野座村)など「中部訓練場」の訓練空域拡大が計画されているのも看過できません。北部訓練場のヘリパッドはCV22の使用も想定されています。

 米軍基地の強化を許さない沖縄と全国のたたかいをさらに発展させていく必要があります。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって