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2016年8月30日(火)

きょうの潮流

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 評判を聞き、あるドキュメンタリー番組を見ました。うわさにたがわぬ力作でした。21日深夜に放送された報道の魂スペシャル「米軍が最も恐れた男〜あなたはカメジローを知っていますか?」(TBS)です▼主人公は戦後、沖縄を占領した米軍の圧政に命がけでたたかった瀬長亀次郎さん。「ネーネーズ」の歌にも登場する沖縄の英雄です▼番組は、辺野古の米軍新基地建設をめぐる国と沖縄県の攻防を、半世紀前のたたかいから説き起こしました。1947年、沖縄人民党を結成。52年、今の県議会にあたる第1回立法院議員総選挙でトップ当選。その後の琉球政府創立式典でただ一人、忠誠を誓わなかったことから占領軍ににらまれます▼54年、瀬長さんが先頭に立ち、立法院は米軍から土地を守る4原則を打ち出します。半年後、突然逮捕。瀬長さんは裁判でこう述べます。「被告人瀬長の口を封ずることはできるかもしれないが、虐げられた幾万大衆の口を封ずることはできない。…日本の独立と平和をかちとるために捧(ささ)げた瀬長の生命は大衆の中に生きている」▼出獄後、56年に那覇市長に当選。しかし補助金凍結で兵糧攻めに。助けたのは市民でした。「アメリカーが瀬長市長いじめるから税金納めに来たサー」。納税率は最高97%に▼瀬長さんが何より大事にしたのは「沖縄の団結」でした。それから半世紀がたち、新基地建設反対の民意に敵意をむきだしにする政府と、対峙(たいじ)する現代のリーダー。オール沖縄の原点が見えてきます。


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