2016年8月29日(月)
今村復興相
大企業の“優良株”多数保有
職務と関係深い銘柄も 売買繰り返す
東京電力株を8000株も保有していた今村雅弘復興相(衆院比例九州)は、大企業の“優良株”を多数保有し、売買を繰り返していたことが本紙の調べでわかりました。国会議員、とりわけ与党議員には、いろんな情報が集中するだけに、株の売買については、規制することが求められています。(藤沢忠明)
時価総額6千万円
今村氏が2009年12月7日付で衆院議長あてに提出した資産等報告書によると、ニッケル製品販売の「エス・サイエンス」10万株、東洋ゴム工業1万株など、18銘柄、計20万3800株を保有していました。
直近の15年3月23日付の資産等報告書によると、全日空、日本郵船、宇部興産各1万株など、計18銘柄、合わせて11万3570株を持っています。(表参照)
銘柄数は18で同じですが、この間の資産等報告書、同補充報告書を調べると、多くの入れ替わりがあります。売買した株式は、JR東日本、日本航空、オリエンタルランド、三洋電機など20銘柄以上におよんでいます。
今村氏は、旧国鉄に入社後、JR九州の関連事業本部企画部長などをへて、1996年10月の総選挙で初当選し、7期目。この間、国土交通政務官や衆院国土交通委員長、自民党観光特別委員会副会長などを歴任していますが、取引した株には、今村氏の職務と関係の深い銘柄が目立ちます。
一方、現在、今村氏が保有している株はすべて東証1部上場。初入閣した3日の終値で計算すると、時価総額は6032万2085円にのぼり、“株長者”ぶりを示しています。
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