2016年8月28日(日)
全国私立大学教研集会始まる
助成の拡充を訴え
ノーベル賞受賞 益川氏が記念講演
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第27回全国私立大学教育研究集会が、27日から兵庫県姫路市で開かれ、大学・短大の教職員180人が参加しました。主催は日本私立大学教職員組合連合(野中郁江委員長)。
ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英氏が記念講演。ベトナム戦争時にアメリカがノーベル賞級の研究者を集めてつくったジェイソン機関にふれ、科学者を戦争に精神動員して戦争反対を言えなくするための機関だったとのべ、「防衛省の研究助成による研究は、まぎれもなく軍事目的の研究だ」と批判。平和や民主主義の問題が守れなければ労働条件も守れないと指摘し、労働組合が平和や民主主義の問題に取り組むことを呼びかけました。
基調報告を行った藤田実書記長は、私大教連をはじめ諸団体の運動によって学費・奨学金問題が社会問題化し、参院選挙の争点となり、政府が給付制奨学金の創設に向けた検討を始めたことを紹介。一方、教育の機会均等を危うくしている最大の原因が私大の高学費問題であり、共産党以外は具体的な政策を打ち出していないとして、学費引き下げのためにも私大助成の拡充が重要と訴えました。
集会は、29日まで開かれ、大学政策、労働問題、学費・奨学金、平和、管理・運営など8セッションにわかれて討論をします。