2016年8月28日(日)
子どもの命輝く社会を
苦しみ理解し再生手助け
登校拒否・不登校問題全国のつどい
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子どもたちがいのち輝かせ、人間として大切にされる学校や地域、社会をつくるために―。第21回登校拒否・不登校問題全国のつどいin兵庫が27日、神戸市内で始まり、約600人が参加しました。28日まで。
「登校拒否・不登校問題全国連絡会」世話人代表の高垣忠一郎さんが「子どもたちの再生への手助けをしていきたい。憲法13条の“全て国民は個人として尊重される”が大事です」とあいさつ。実行委員長の船寄(ふなき)俊雄さんは、「何が何でも学校に行かなければならないという観念が、子どもたちをますます苦しめる」と述べました。
神戸大学名誉教授の広木克行さんが「『子どもの立ち上がりを支えるとは』〜伴走者になった親たちに学んで」と題して記念講演。苦しみを表せない学校生活を強いられている子どもたちの現状を語り、不登校という形で助けを求めた子どもをしっかり受け止め、苦しみを理解することの大切さを訴えました。
広木さんは、学校が財界の求める「グローバルエリート」をつくる競争教育を強いられていると指摘。不登校の出現率は、競争の仕組みが強い地域ほど高い現状があるとし、人を人間らしく育てる場所ではなく、「人材」をつくる「教育」が、子どもたちを傷つけ苦しめていると語ります。
大阪府から参加した女性(62)は、「小学2年生の孫が、習い事や塾で自由な時間がゲームぐらいしかない。広木先生の話を聞いて親も学校も追い詰められていることがよくわかった」と話しました。