2016年8月28日(日)
“貧困たたきやめよ”
東京・新宿 エキタスが緊急デモ
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貧困当事者へのバッシングは許さないと若者らが27日夜、東京都新宿区で「貧困叩(たた)きに抗議する新宿緊急デモ」を行いました。参加者は「生活苦しいヤツは声あげろ」と書かれたプラカードを手に持ち、ドラムのリズムにあわせて「貧困たたきを今すぐやめろ」とコール。小雨が降るなか、怒りの抗議をしました。
今回のデモは、子どもの貧困をテーマにしたNHKの番組に出演した、母子家庭の女子高校生に対する、インターネット上や国会議員によるバッシングに抗議するために呼びかけられました。
デモに参加していた、東京都三鷹市の塾講師の男性(26)は「日本には、いろんな形の貧困がある。たたいた人たちは、もっと貧困について学んでほしい」といいます。
主催は、最低賃金を時給1500円にするよう求めて活動する若者グループ「AEQUITAS」(エキタス、ラテン語で「正義」「公正」の意味)です。
デモ出発前の集会でエキタスのメンバーで大学3年生の栗原耕平さん、作家の雨宮処凛さんらがマイクで訴えました。栗原さんは「貧困を訴えた高校生を、国会議員が検証することもなくバッシングしたことに怒りを持っています。怒っている人がこれだけいると可視化していきましょう」と呼びかけました。
NHKの番組で取り上げた女子高校生に対してインターネット上では、外食をしたり、スマートフォンを持っていることから「貧困ではない」などとする誹謗(ひぼう)、中傷があふれています。自民党の片山さつき参院議員もツイッターで「チケットやグッズ、ランチ節約すれば中古のパソコンは十分買えるでしょう」などと発信。これに対し、批判の声があがっています。