2016年8月24日(水)

遺骨収集・実態解明を

シベリア・モンゴル　抑留者追悼の集い

東京

（写真）抑留者の孫でビデオ映像作家の久保田氏（中央）。左は有光健シベリア抑留者支援センター世話人＝２３日、東京・千鳥ケ淵墓苑

　戦後７１年の「シベリア・モンゴル抑留者追悼の集い｣(主催・シベリア抑留者支援センター)が２３日､東京の国立千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれました。１９４５年８月２３日、旧ソ連のスターリンが「５０万人抑留」の秘密指令を出した日に開かれ、今年で１４回に。兵士ら約６０万人が移送され６万人以上が死亡、３万３０００人の遺骨が現地に残されたままです。

　抑留兵士の間で歌われた「異国の丘」の独唱に続き黙とう。池田幸一氏（同センター世話人）が「遺骨の収集、実態の解明も進んでいない。抑留者は戦死でなく栄養失調などで死んだ。戦争が終わった後になぜ６万人もの仲間が死んだのか」と無念の思いを込めあいさつ。

　厚生労働相代理と各党国会議員があいさつ。日本共産党の畑野君枝衆院議員は「帰還者の平均年齢は９３歳、遺族の方も高齢に。この集いを国の行事に位置づけられるよう努力したい。二度と戦争をしないように憲法９条を守り安保法制廃止へと頑張る」と決意を表明。

　小池晃参院議員代理も出席しました。

　抑留者の孫でビデオ映像作家の久保田桂子氏が、祖父と韓国の抑留者のドキュメントを作成した思いを述べ、１７歳で抑留された猪熊得郎氏が閉会の辞で「平和のためにたたかい続けたい」と表明しました。